N-Cupは誰もが持ちやすいカップを目指して作ったものですが、最も持ちやすいとなぜ断言することができるのか。「持ちやすさ」という指標に関して考えたいと思います。

「~しやすい」というのは人の感性であるため定義化や数値化が難しいと思います。それでも何とか定義化してみようと思います。まず「持ちやすい」とは何か?持つという行為において何かの障害や問題があり、それが持つことを妨害している。この障害や問題が低い状態を「持ちやすい」と定義します。例えば、棘がついている物は棘が持つことの障害になっているため「持ちにくい、持ちやすくない」と言うことができます。

では飲料容器における持ちやすい要素を挙げていきます。典型的な要素は以下の3つかと思います。「持っていて疲れない」、「軽い」は相対的な指標であり人それぞれです。「手にフィットする」はよくある特徴で、人間工学的と謳われた商品にはよくあります。

  • 持っていて疲れない
  • 軽い
  • 手にフィットする

これらの要素を数値化することは可能ですが限定的です。そこで1つ指標を追加します。「使用する指の数」です。例えば指5本すべてを使わないと持つことができない物に対して、指4本で持つことができる物は持ちやすいと言えます。事故などで指を欠損した人は指5本すべてを使わないと持てない物は持つことができないため使用者として想定外ということになります。使用者を限定していることは持ちやすい物とは言えません。これを繰り返していくと、指2本で持つことができる物に対して指1本で持つことができる物は持ちやすいと言えます。取っ手の付いたマグカップは取っ手に1本、カップが傾かないようにもう1本で最低指2本ないと持つことができません。また取っ手のないコップも最低指2本ないと持つことはできません。つまり指1本で持つことができるカップは従来のカップに比べて持ちやすいということが言えます。またさらに満たさなければならないのは、指5本ある人でも持ちにくくないという条件です。これらを満たせば、従来のカップに比べ持ちやすいカップと言うことができます。

満たすべき条件は以下の2つです。リデザインしたN-Cupはどちらも満たしているため、最も持ちやすいカップだと言うことができます。

  • 指1本で持つことができる
  • 従来カップと同様の持ち方ができる
人間工学に基づいた最も持ちやすいカップ